
はじめての実習で患者さんと上手く関われるか不安です
看護学生の皆さん、実習でこのような悩みはありませんか?
・初めての実習で患者さんと上手に関われるか不安です
・患者さんとどのような距離間で話せばいいかわかりません
・いつも患者さんと関わるのに時間がかかる、または上手く関われずに実習が終わる
・人と関わるのが苦手な私でも患者さんと関われるのかな?
看護学生は実習毎に担当患者さんが変わるため、実習初日は毎回緊張しますよね
「人と関わる仕事」である看護師ですが意外にも患者さんとの距離感に迷う人は多いのです


私も学生時代は実習初日は毎回緊張し「どんな患者さんやろ~、ちゃんと話せるかな~」と思っていました
結果的に患者さんに受け持ちを拒否されることもあり、その時は「なんでやねーーんん!!」と思っていました
しかし、よく考えてみると患者さんとの距離感をうまくとれていなかった自分にも非があるなと今では感じています
そこでこの記事では患者さんが不快に感じない距離感を保ちながら良好な関係を築きやすくなるような「パーソナルスペース」について紹介していきます!
この記事を読めば初めての実習でも、患者さんとの関わりが苦手な人・そして職場や学校での人間関係で悩んでいる人も相手と適切な距離感をとれるようになり、人間関係での悩みを減らすことが出来ますよ!
結論から言うと、パーソナルスペースには以下の4つの距離があります
・公衆距離(350㎝以上)
・社会距離(120㎝~350㎝)
・個体距離(45㎝~120㎝)
・密接距離(0~45㎝)
>>パーソナルスペースとは



そもそもパーソナルスペースとは何ですか?
パーソナルスペースとは「対人距離」とも言われており個人を取り囲む範囲のことを指します
目に見えない自分の感覚として他者に入り込まれると不快に感じる空間のことを言います
パーソナルスペースはその人との関係性によって変化します。親しい人なら狭く、関係が浅いようであればその距離は広くなります
他人が自分のパーソナルスペースに入り込むと不快に感じるため、距離感が近い人に対して無意識に距離をとろうとします
それだけ、パーソナルスペースに侵入されることは不快ということです





確かに、いきなり距離が近い人ってビックリするし、失礼な人!!って思うよね~~~
✅パーソナルスペースは親しい人は狭く、関係が浅い人には広い
✅パーソナルスペースに侵入されると「不快」に感じる
>>パーソナルスペースの種類
パーソナルスペースは数種類存在し、距離に寄って以下の4種類に分けられています
・公衆距離(350㎝以上)
・社会距離(120~350㎝)
・個体距離(45~120cm)
・密接距離(0~45cm)
なんだこれ?って感じですよね
それぞれについて説明していきます!
公衆距離(350cm以上)
講演会などでみられる距離のことを指します
この距離では相手との距離が離れているため顔や表情がわかりずらく個人的なやりとりが困難な状態です
路上や電車のホームなどでこの距離を保つことが出来ていれば相手に不快に思われることはほとんどありません!
社会距離(120~350㎝)
同僚や上司、取引先での接待で用いられる距離感です
会議などのビジネスで多く用いられでテーブル越しに会話する距離感のことを言います
初対面の相手や面接での距離に最も適していると言われています
看護実習の場面で言うと、指導者への報告・面談などが当てはまります
そして看護師の仕事の場面ではこの社会距離が最も多く用いられているのではないでしょうか!
個体距離(45~120㎝)
相手の表情がわかり、手を伸ばせば体に触れることができる距離感のことを指します
この距離になるとある程度関係性が構築出来ている相手が対象となります
親しい友人や恋人、家族との距離感がこのような距離となるのです
看護師の仕事の場面でいうと、患者さんの身体の処置をしている際や清拭をしている時はこの距離感をとる必要があります
密接距離(0~45㎝)
恋人や家族など許された人のみが立ち入ることが出来る距離のことです
この距離は会話よりスキンシップを目的とした距離となります
赤ちゃんへの愛情表現などもこの距離に当てはまるのです
※親しくない初対面のような人がこの距離をとろうと思うと、相手に不快に感じられる可能性が非常に高いため注意が必要です
初対面でこの距離をとってくると相手に「この人、なんなん?」と確実に思われますのでご注意を!!!





この4つの距離感を意識したらいいんだね~!
と思った方、注意をしていただきたいのはあくまでもこれらは目安の距離です
パーソナルスペースが元々広い方であれば近くにいても不快に思わない方もいますし、反対に狭い人であればある程度の距離を保っていてもそれを不快と感じる人もいます
初対面の相手には表情なども同時に確認しながらある程度の距離感を保ち関わることが大切なのです
性別によってパーソナルスペースは変わる!?
パーソナルスペースは人による違い、そして性別によっても変化があるようです
性別で考えた場合、一般的に男性より女性の方がパーソナルスペースは狭いと言われています
女性は男性よりスキンシップやコミュニケーションを好み、人の懐に入り込むのが上手い人が多いようです
女性にとって普通の距離感でも男性にとっては、近い!!と思うかもしれません
特に女性の学生・看護師の方は男性患者と関わる上では注意が必要かもしれません
皆さんにとって自然の距離でも相手は
「オレに興味があるのか?」と思うかもしれません



男性の方がパーソナルスペースが広いとされる理由は
「遺伝子的に自分の縄張りを守ろうとする意識が根付いている」から
、らしいで!
✅パーソナルスペースは4種類ある(公衆距離・社会距離・個体距離・密接距離)
✅看護師の仕事では社会距離が一般的
✅人によってパーソナルスペースは異なる、あくまでも目安
✅一般的に男性より女性の方がパーソナルスペースは狭い
>>座る位置で相手からの印象が変わる
パーソナルスペースは人によって広さが違うことは先述しました
しかし、少し工夫をすれば相手からの印象を変え、パーソナルスペースを縮めることが期待できます
その工夫とは
座る位置を意識してみることです
いくつかのパターン紹介します
真正面に座る


真正面に座ると相手の顔がよく見えます
しかし正面で話すことは指示・命令を出す時の位置とされているため、相手に威圧感・緊張感を与えます
正面での会話は面接などの緊張した場面で行われることが多いですよね!
メリット
・相手の顔がよく見える
・表情がわかり、相手の考えをくみ取りやすい
デメリット
・威圧感や緊張感を相手に与える
・相手が意見を出しにくい
真横に座る


真横に座ることは、相手からの敵対心を感じにくくさせるというメリットがあります
その一方で相手の表情がわかりづらく、距離が近い分目を逸らされやすいデメリットもあります
真横に座ると距離も近く相手のパーソナルスペースに侵入している可能性も高いため、ハードルが高い距離であると考えられます
メリット
・相手からの敵対心をやわらげる
デメリット
・相手の表情がわかりづらい
・距離が近く相手のパーソナルスペースに侵入している可能性が高い
斜めに座る


見た目は不自然さを感じるかもしれませんが、この位置だと相手の表情がわかり、表情から態度や感じているものをくみ取りやすい位置になります
また、相手を圧迫せずにお互いの距離を保つことが出来る距離です
お互い目線を無理に合わす必要もなく、リラックスした状態で話すことが期待できます
メリット
・相手の表情がわかりやすい
・相手を圧迫することがない
・無理に目線を合わさずリラックスした状態で話すことが出来る
上記の位置と、個体距離~社会距離(120~150㎝程度)を保った程度の距離感が相手と自然に会話がしやすい距離だということです


絶対にこうしなければならない!というわけではありませんが、目安として覚えておくと良いでしょう!
これでお互いが話しやすい環境が完成しますよ!
>>まとめ:パーソナルスペースを意識しよう
今日はパーソナルスペースについて話をしました
看護師になると患者さんとゆっくり話をする時間が無くなるのが現実です
学生のうちに患者さんとたくさん話して、楽しい実習にしてください!
今回紹介したパーソナルスペースを意識しながら会話をすることで少しでもお互いに楽しい時間を過ごすことが出来れば幸いです
では、また!
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